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ギフテッド感満載の娘ネネ、息子トキとの予測不能な日常


by キムラ
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頑張ってない!!そう見える。でもね。

今日はよそのお子さんを見て気付いた事を。

その男の子は年長さんのY君。トキの1つ年上だ。やんちゃなところがあってお母さんは困る事もあるようだけど、賢い子だと思う。
トキと習い事が同じで、Y君はやる気のムラが大きく集中力を欠き易いけど、習得がすごく早いと思う。

その日の彼は習い事に来たその時から非常に機嫌が悪かった。「どうしたの?」と聞いたら、習い事前に元気チャージするために食べるゼリーをお母さんが間違っていつもと違う味を買ってしまったとの事だった。
「あのゼリーは味がないから嫌なのに!!」とぷりぷりした様子。
お母さんは「ごめんね~。」と謝っていたけど、Y君は機嫌を直す事なく、習い事はスタートした。

その日は習い事の間、私はその場に残り見学していたのだが、Y君は前半、ずっと機嫌が悪く嫌々な素振りを見せながらもなんとか取り組んでいた。時間の半分を過ぎたくらいで、とうとう「もう嫌だ!もう出来ない!」と、床にごろんと寝転がり、先生が励ましてもそれ以上課題に取り組もうとはしなかった。
先生は「疲れたのなら少し休みなさい。元気が出たら、またもう一回頑張ろう。」と、寝転んだ彼をそのままにし、様子を見ていらした。

その場にY君のお母さんはいなかったのだけど、もしその彼の姿を見ていたとしたら親からすれば我慢ならないものかもしれない。
「何をやっているの!!ちゃんとしなさい!!」と怒りたくなるものかもしれない。
だって、他の子どもが真面目に取り組む中、その子は指しゃぶりしながらごろんごろんと床に寝転んでいるのだから。
かれこれ15分位はそんな様子だった。

終わりの時間が近くなり、先生が最後もう一度頑張って課題に取り組むようY君を促したが「もう出来ない。こんなに疲れてるのに!!」と言うので、先生は「それなら今日はもう終わりにしなさい。ここで寝てても仕方ないから荷物を片付けて帰っていいわよ。」と冷静な声でおっしゃった。

先生は怒った様子は全くなかったけど、彼は突き放されたと感じたのだろうか。
「やっぱりやる!」と少し慌てた様子を見せ起き上がり、再度課題に取り組み始めた。先生が「Y君、えらいなあ。先生、Y君が頑張れるって知ってたよ。いつも頑張ってるもんね。今日は疲れてるのにもう一回やる気を取り戻したんだねえ!」と褒めると「そうだよ。僕はすごく頑張ってるんだ。でもママが全然褒めてくれない。いつも怒られるんだ。」と話し始めた。

「今日、僕はゼリーも食べてない。お茶も飲んでない。来た時から疲れてるのに、最初すごく頑張ってやったでしょ。頑張ったからもっと疲れて休んだんだ。でもまた今も頑張ってるよ。いつも僕は頑張ってる。でもママは怒ってばっかりで全然僕の事褒めてくれない。」と少し涙ぐんでいた。


そ、そっかーーーー!!
あの姿、彼は頑張っていたんだΣ(゚Д゚)

大人からすれば、今日のY君の課題に取り組む姿は嫌々で投げやりに見えた。途中で課題を投げ出し、指しゃぶりしながら寝転がっている姿はまるで家にいるかのような態度だし「嫌だ。やりたくない。」を繰り返し言い、最後なんとか先生の声掛けで課題に戻れたけど、その姿は全く頑張っているようには見えなくて、むしろやる気がなく不作法な姿にさえ見えてしまうものだった。

もしトキが習い事先でそんな態度だったら、私は叱りたい気持ちになってしまうだろう。そんな姿を見せられて「頑張ってるね。」なんて言えないだろう。

でも彼は、頑張っていたんだ。
ゼリーも食べれず、お茶も飲めず、気持ちを切り替えるのが難しい中、自分の疲れと格闘しながらなんとか気持ちを奮い立たせ、頑張って頑張って課題に取り組んでいたんだ。
彼は自分の出来る精一杯をやってあの姿だったんだ。



大きな事に気付かされたと思った。
これは子育てをする上で重要な事だ。

子供が頑張っているかいないかを大人が勝手に決めてはいけない。
「頑張る」とは、親の期待通りの姿を見せる事とは違うんだ。
子供が親の思うような姿を見せなかったからといって「全然、頑張ってない!」って言っちゃいけないんだ。
子供が「自分は頑張った。」と胸を張って言うなら、それは本当に頑張ったという事なのだろう。いくら大人の目にはそう見えなかったとしても。
その頑張りを認めてあげなければいけないと思った。
(先生に対する礼儀作法は別問題として…。)

また、親は子供を褒めているつもりでも子供に届いていない場合もあると気付いた。
Y君のお母さんだって、Y君を褒めてないわけではない。でも彼は「ママは全然褒めてくれない。」と言う。それは、お母さんは褒めているけれど、彼が満たされるほどではないという事なんだろう。親は普段から子を褒めているつもりが、子は全然褒めてもらえないと傷ついているなんて、それは悲しい事だ。

私は普段から子供達を褒める事を意識しているつもりだ。特に自己肯定感の低い二人なので、毎日事あるごとに頑張りを認めて、褒めて過ごしているつもりだ。
そう思いながら、トキに聞いてみた。「トキのお母さんは、トキの事をよく褒めてくれてる?」

「全然。オラはいつも怒られてばっかり!!」


ガビーーーーーーン(+_+)

ぜ、全然トキの心に響いて無かった…。私、そんなに怒ってるつもりもないのに、怒られてばっかりって、そんなぁ…(´Д⊂ヽ

褒められた事より怒られた事の方が、心に強く残りやすいのかもしれない。
褒める回数が怒る回数より断然多かったとしても。

夫から、私は普段とても寛容だし温厚に子供に接していて、あまり怒らないほうだと思うけど、たまに怒った時がすごく怖いと言われるので、やはりその怖さが子供には強く印象に残ってしまうのだろうか…。

今回のY君を見て、私も見過ごしている子供の頑張りがたくさんあるかもしれないと気付き、もう少し敏感にアンテナをはろうと思った。そこを見逃さずにちゃんと褒めてあげたいと思う。
褒める基準は私の価値基準で決めるのではなく、子供達の意識の深いところまで、何をどう考え行動しているのか、よくよく観察して決めなければいけないな。そして、「私はいつも子供をちゃんと褒めてる」と自己満足するのではなくて、子供達が満たされるよう、その言葉をきちんと届けなければいけないんだな。

色々、色々、気付かされたよ。

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by nenetoki75 | 2018-12-10 11:51 | ぼやき・つぶやき・雑談